縮毛矯正の失敗例と原因

縮毛矯正は、美容技術の中でトラブルの多いメニューで、マニュアル通りに施術すれば、綺麗にストレートになる訳ではありません。

適切な施術を行えば、きれいに仕上がり扱いやすい髪になりますが、髪質やこれまでの施術履歴(ヘアダメージ)に対して、薬剤や施術方法が合っていないと、さまざまなトラブルが起こります。

ここでは、実際によくある縮毛矯正の失敗例と、その原因について分かりやすく説明します。

くせ毛が伸びていない

縮毛矯正をしたのに、癖毛がほとんど伸びていない。この場合、まず考えられるのが、髪の内部まで縮毛矯正剤の作用が十分に届いていなかったことです。 同じ薬剤を同じ時間使用しても、髪質やヘアダメージによって薬剤の入り方が大きく違ってきます。

特に、 硬くて撥水毛、太い髪、ヘナを繰り返している髪、トリートメントやヘアオイルなどの被膜が多い髪などは、薬剤が髪の内部まで入りにくいことがあります。

また、薬剤だけではなく、アイロン操作などが適切でなかった場合にも十分に伸びないこともあり、「強い薬剤を使えば伸びる」という単純なものではありません。

髪の状態を見ながら、適切な施術を行う必要があります。

施術直後は伸びていたのに、すぐに癖毛が戻った

美容室では綺麗なストレートだったのに、数日後や何度かシャンプーすると癖毛が戻ってきた。これも縮毛矯正で多いトラブルです。原因の一つとして考えられるのが、施術中に毛髪内部の構造を十分に緩められていなかったことです。

仕上げに、ブローやアイロンをすると、一時的には真っ直ぐに見せることができます。しかし、薬剤による内部への作用が不十分な状態では、濡れたり時間が経ったりすることで元の形へ戻ろうとします。

縮毛矯正は、仕上げた瞬間に真っ直ぐなら成功、というわけではありません。 数週間、数か月経過した後にどうなっているかまで含めて施術する必要があります。

縮毛矯正後、ひどく傷んだ、ビビリ毛になった

縮毛矯正で特に避けたい失敗です。 髪がチリチリしたり、濡れるとゴムのように伸びたり、乾かすとバサバサになったりすることがあります。

原因は一つではありません。髪に対して薬剤が強すぎた。既に傷んでいる部分へ薬剤を重ねた。1剤の水洗が不十分。アイロンで過剰な熱を加えたなど、髪への負担が許容範囲を超えることで起こります。

注意したいのは、縮毛矯正直後にはダメージが分かりにくい場合があることです。美容室では艶々に見えていても、後日、硬さや引っ掛かり、切れ毛が目立ってくることがあります。

そのため、縮毛矯正の良し悪しを施術直後の艶だけで判断することはできません。

縮毛矯正後、ヘアカラーがきれいに染まらない

縮毛矯正をしたら、「カラーが明るくなりにくくなった」「色が濁るようになった」「すぐに色落ちするようになる」ことがあります。

折れ毛

縮毛矯正をしてしばらく経ってから、根元付近で髪が不自然に折れていることに気付くことがあります。 いわゆる「根折れ」です。

主な原因として、 頭皮に薬剤が付いた。薬剤による過剰軟化です。特に強いアルカリ性の薬剤は髪が大きく軟化するため、施術方法によっては根折れのリスクが高くなります。そのためアルカリ性縮毛矯正では、頭皮から1~2cm空けて1剤を塗布することが基本です。

切れ毛

縮毛矯正直後には問題がなかったのに、少ししてから短い毛が大量に出てくることがあります。これも、縮毛矯正によるダメージが原因ですが、特に酸性ストレートによく見られる失敗です。強いアルカリ性の縮毛矯正は施術直後からダメージが分かりますが、酸性ストレートは少ししてから異変に気付くことが多いです。

1回目はきれいだったのに、2回目・3回目から傷み始めた

これも非常に多いケースです。1回目の縮毛矯正は、比較的施術履歴が単純です しかし2回目以降になると、新しく生えてきた髪、以前縮毛矯正した髪が1本の髪の中で混在しています。見た目では同じように見えても、薬剤に対する作用は全く違います。それなのに、根元から毛先まで同じ薬剤を使用すれば、以前縮毛矯正した部分へはダメージが蓄積してしまいます。

縮毛矯正は、回数を重ねるほど綺麗になる訳ではりません。「今の髪」だけではなく「これまで何をしてきた髪なのか」を判断することが重要になります。

縮毛矯正剤は髪質やダメージによって使い分ける必要があります

縮毛矯正剤は、どれを使っても同じではありません。

重要なのは商品名やメーカー名、宣伝文句ではありません。

「酸性だから傷まない」「化粧品だから安全」「新商品だから傷まない」「オーガニックだから優しい」というだけで、縮毛矯正剤の安全性を判断することはできません。

大切なのは、その薬剤が目の前の髪に対して適切なのかどうかです。

1剤の水洗不足

薬剤よりも大事なのが、縮毛矯正1剤の「水洗」かもしれません。縮毛矯正剤にいくら拘っても、水洗が甘ければ全て台無しです。

1剤には、髪を膨潤・軟化させるアルカリ成分や還元剤などが含まれています。 そのため、1剤が髪に多く残った状態で高温のアイロンを使用することは、髪への負担が大きくなります。


縮毛矯正は「その日の綺麗」だけでは判断できません。施術後にブローやアイロン、仕上げ剤によって、いくらでも髪を綺麗に見せることができます。

本当に大切なのは、 1か月後、2か月後も髪が自然で扱いやすい状態を保っているか。そして、 次にカラーや縮毛矯正をするときにも、無理なく施術できるか。ということです。

縮毛矯正は「癖を伸ばすこと」と「髪を必要以上に壊さないこと」の両方を考えて行う必要があります。 一度の仕上がりだけではなく、その後も繰り返していける施術であることが、縮毛矯正ではとても重要です。

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